吉永脳神経外科クリニック

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今回のテーマは、しびれです。

手足のしびれの原因は、しびれの部位により、
以下のような疾患が考えられます。

●脳に関係のある手足のしびれ

右半身のしびれ、左半身のしびれの原因で、まず考えられるのは、脳梗塞、脳出血などの脳血管障害です。小さな脳梗塞の場合、症状が軽い為、気付かず発作をくり返し、最後には痴呆、半身不随、歩行障害を起こすことがあります。特にCTスキャンでは、小さな病変を見逃すことがありMRIによる検査をお勧めします。また一時的な、手足のしびれ、脱力の原因で考えられるもので、一過性脳虚血発作といわれるものがあります。普通、数十分から長くても24時間以内に症状が消失するため、“気のせい”と思われがちですが、この症状が現れたら、脳梗塞の赤信号と考えられます、これは心臓の中でできた血のかたまりが血流に乗って、脳にとんだり、脳内の血管がつまりかかった場合に起こり、一時的に手や足がしびれたり、ろれつがまわらなくなるなど脳梗塞に似た症状が起こります。
この場合、脳内の検査(MRI、MRA)だけでなく、頸部の血管(頸部血管エコー)や、心臓の検査(心電図、24時間心電図、心エコー)などが必要になります。

●脊髄および末梢神経障害による手足のしびれ

腕(病変の部位によりしびれの部位が異なります) 足の外側と足の裏 左右の手足と足先 親指から薬指の半分 薬指の半分と小指
頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症 腰椎椎間板ヘルニア 糖尿病、薬物中毒、慢性アルコール中毒、血管性病変、感染などによる多発性神経炎など 手根管症候群 肘部管症候群

頻度的に1番多い疾患は、頸部または腰部の椎間板ヘルニア、変形性脊椎症です。
これらの疾患のしびれは、頸部、または腰部から手足、足先へ向かうもので、筋肉低下も合併することがあります。確定診断には、レントゲンのみでは不可能で、MRIによる椎間板の状態、脊椎、神経根の圧迫の程度の確認が必要となります。これらの疾患以外にも、手根管症候群、肘部管症候群などがあり、手足のしびれの原因は多種にわたります。原因により治療が異なりますので、確実な診断が必要となります。

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